| 産婦人科経営って儲かるの? | 2005_08_17 |
先日ある友人に子供が生まれました。
その病院なんと、個人病院として日本一の出産数(3000件/年!)
を誇るらしいと聞き、病院ってどのくらい利益があるのか
ちょっと考えてみました。
陣痛が来て出産するまでの時間として仮に3時間だとすると
上手く出産のタイミングが合えば、一日に8人の赤ちゃんが誕生
(神通は昼夜無しなので、24時間稼動だとして)
月に8人×30日=240件、年間にして2880件になります。
そうすると、お医者さんは1名で大丈夫だと思いますが
人間なので3交替だと仮定すると3名必要。
更にお医者さんは週2日は休みたいので、22日稼動だと
すると、3名×30日/22日=4.2名
更に出産するタイミングはまちまちなので、稼働率的な考え方を
して稼働率を40%だと仮定すると、
4.2名×1/0.4=10.5 ⇒ 11名程度のお医者さんがいるはず。
更に医者1名につき看護婦が4名いるとすると(多分平均)
44名の看護婦このくらいの規模の事務職10名、
管理職は5名程度、院長1名。
医業の経費はというと
一般的に医業費用の内訳として
人件費が50%
材料費が30%
減価償却が10%
その他経費が10%
売上に対する経費の割合がわからないので想定する人件費から
その他経費を算出すると
医者の給与が1500万円、看護婦が600万円、事務職が300万円、
管理職が800万円、院長が3000万円で人件費はざっと
1500万円×11名+600万円×44名+300万円×10名
+800万円×5名+3000万円×1名
=5億2千900万円/年
そうすると、経費全体として10億4800万円、材料費が3億1440万円
減価償却費が1億0480万円、その他経費が1億0480万円になる。
人件費+減価償却+その他経費の7億3360万円が固定費で、
材料費3億1440万円が変動費となる。
固定費率が0.7と結構高い。
一方産婦人科病院の売上としては
出産費用として30万円〜40万円で、出産費用は保険が
効かないと聞いています。そうすると出産費用だけで年間の
売上が、間をとって35万×3000件=10億5000万円
200万円/年の黒字。
更に、損益分岐出産数で行くとそうすると簡単に、
10億4800円/35万円=2994件。
もはやこれでは経営として成り立ちませぬ。
医療業界はお医者さんと設備があってなんぼの世界、
多分固定費産業(固定費率7割ですから)
に近いのかと勝手に想定して如何に固定資産を
上手く運用できるかが勝負。
もし生むだけの病院ならトントンですが、その他で儲けないと
経営破たん。
そうなると固定費(従業員と減価償却費諸々)の稼働率
40%をあげるべく通院費患者を増やし、入院患者を増やす。
ベッドを提供して入院費で稼ぐとしても、あまり高い金額を
ふっかける事もできず、多くて1日1万円。
入院日数は出産前後1週間だとして、LT2週間。
1つのベッドで月当り2件対応。
年間3000件、250件/月の出産をこなすには
ベッドの数として125個必要。ただしここでも出産は
上手くずれないのでベッドの稼働率的に40%だとして
125個×1/0.4=313個
部屋の大きさとして、6人部屋で5m×5m=25?
313個/6人部屋=52部屋必要
1フロア−に10部屋で事務所スペースも入れると
約6階建の病院。
病院の建坪として25?×10×1.5(余裕度)
=375?(=112坪)
都内で個人経営の病院としてこの広さは非現実的
そうすると少ないベッドで、出産前後のLTを短縮し
稼働率を上げる。出産が終わったのに次の患者が
くる為、体調も良くないのにベッドを譲る。
更に通院費は平均5000円だそうで、そこから稼ぐには
1人あたりの外来頻度を上げる事。
そんなに体調も悪くも無いのに、子供が生まれるという
夢を共感できる空間を提供し、外来頻度を上げる。
なんか夢がなくなってきました。。。
でも、顧客が満足するならこんな病院を経営したいね。